上棟式とは・・・?

上棟式(じょうとうしき)とは、棟上げ(むねあげ)※まで工事が終了したことに感謝し、無事、建物が完成することを祈願する式です。

建物の守護神と匠の神を祀る一方で、職人さんをもてなす「お祝い」や、親戚や近所の方々への「お披露目」、家づくりにおける思い出づくりの意味もあります。

そのため、地鎮祭と違って神主は呼ばず、棟梁に仕切ってもらうのが一般的です。

上棟式は建物の工事が棟上げまで完了したところで式を執り行います。上棟当日の夕方から執り行う場合もあれば、都合がつかない時は上棟日から近い都合のつく日に上棟式のみ執り行う場合とあります。

※ 棟上げとは、柱・梁・棟などの骨組み部分の工事完成のことを指します。

上棟式は何をするの・・・?

上棟日に上棟式を行なう場合は、作業の段取りが付き次第上棟式の準備にとりかかります。

祭壇の準備ができた後に上棟式を始めますので、夕方から執り行うことが多いです。

上棟式

▼式はじめ

一同、祭壇に向かって2礼2拍手1礼。

▼祝詞奏上

棟梁が行います。

▼四方払い

棟梁が先頭に立ちお施主様とともに建物の四隅に立つ柱を順に巡ります。

それぞれの柱に向かって塩、米、いりこ、お神酒をまき、清めます。

▼式終わり

一同、祭壇に向かって2礼2拍手1礼。お神酒をいただきます。

ご希望であれば大黒柱に上棟の日付、氏名、願いなど書くと思い出に残ります。

建物の完成後は書いたものが見えませんので、思いを込めて書かれてはいかがですか?

▼お施主様から一言

続けて餅まきをする場合は、餅まき終了後に一言いただきます。

餅まき(ひとぎ)

餅まきを行う場合は、上棟式のあとに続けて行います。

餅まきの事を大分・熊本では「ひとぎ」と呼ぶことが多いようです。

そもそも、餅まきとは、土地の神に対するお供えの意味があるそうです。また、厄祓いの意味も含まれており、もちを撒くことにより、厄を祓うことができるとも考えられているようです。

▼隅餅

お施主様と代表3名の方に建物の四隅に一人づつ立っていただきます。

東北の角から時計回りに隅餅(すみもち)を上から落としますので、キャッチしていただきます。

隅餅を無事にキャッチしていただいた後にいよいよ餅まきです。

▼餅まき

餅まきの際は「ひとーぎ」と声をかけながら餅をまきます。

餅まきに間に合わない方が時々いらっしゃいますので、お餅は全部まかずに少し手元に残しておくとよいでしょう。

お餅は、焼く=火災を連想しますので焼かずにお召し上がりください。

どんな装い・・・?

当店では、上棟式や餅まきの進行は当店スタッフが、上棟式の祝詞奏上は棟梁が執り行います。基本的には普段着でも大丈夫ですが、式の最中はその様子を撮影をしますのでカジュアルすぎるジーンズやスリッパは避けた方が好ましいでしょう。

また、まれにお施主様のご希望で神主をお呼びする場合があります。この時はスーツがベストです。

現場では、足元が凸凹していますので、スリッパ、サンダル、ヒールは避け歩きやすく、多少汚れてもよい靴の方がよいでしょう。

用意する物は・・・?

上棟式、餅まきで用意する物とそれ以外でまかないやご祝儀などお施主様のお気持ちとして用意する物とそれぞれご紹介いたします。

上棟式で必要な物

▼のさセット

「のさ」とは小屋裏の神様の事です。

のさセットの内容は、水引や半紙など上棟式で使用する物が入っています。

ー 購入先のご紹介 -

大分市内であれば以下でご購入いただけます。

トキハ会館3階 結納用品

のさセット ¥3,800(税抜)

のさ・吹き流しセット ¥8,000(税抜)

住所 大分県大分市府内町2丁目1番4号

ご連絡先 097-538-3111(代表)

ばらえTea若竹園 府内町本店

のさセット ¥3,800(税抜)

のさ・吹き流しセット ¥8,000(税抜)

住所 大分県大分市府内町2丁目4番5号

ご連絡先 097-536-3337

※2019年1月に取扱いの有無と金額を問合せしております。

今後、取扱いがなくなる場合や金額の変動がある恐れがありますので、ご購入の前には一度確認を取られることをおすすめいたします。

▼スルメ・昆布

昆布・・・3枚 悦ぶ(よろこぶ)にかけています。

スルメ(姿干しタイプ)・・・3枚 噛めば噛むほど味が出ることから、「幾久しくご縁が続きますように」という意味から。

▼酒・米・いりこ

各1合程度。お供え用でそれぞれ紙皿にのせます。

▼紙皿・紙コップ

お供え用とお神酒をいただく際に使用します。

餅まき(ひとぎ)で必要な物

▼吹き流し

吹き流しを竹に取りつけ魔除けをし、工事の安全を祈願します。

また、「餅まきをします」という合図にもなります。

▼竹

吹き流しを取り付ける際に使用します。

▼お餅各種 ひとぎ餅・供え餅・隅餅

ひとぎ餅・・・18kg程度ご準備されるとよいかと思います

供え餅・・・1つ。祭壇にお供えする用のお餅です。大きさは鏡餅と同程度の大きさ。

隅餅・・・4つ。建物の四隅から落とすお餅です。

お餅はそれぞれ汚れが付かないようビニール袋などでラッピングして準備するとよいです。

▼5円玉

建築主の数え年の分だけご準備ください。こより又は、赤いリボンを5円玉の穴に通して結んでください。

▼お菓子

お餅だけでなくお菓子も一緒にまく時はご準備ください。

▼餅まき用の箱

お餅、5円玉、お菓子をまとめ入れ餅まきの準備をしておきます。

お気持ちで用意される場合

お施主様のお気持ちとして上棟日当日に何かご用意される場合は、以下のようなものが挙げられます。人によっては全部ご準備される方もいらっしゃれば、一部ご準備される方もいらっしゃいます。明確なルールは特にないためご参考にされてください。

▼昼食のお弁当

上棟日は手伝いの大工さんが大勢来ます。大工、クレーン作業員など、現場作業者全員分のお弁当を準備します。建物の規模にもよりますが、おおよそ5名~10名程度です。

お弁当は、折詰弁当や普段使いのお弁当屋さんなど、お施主様によって様々ですが、力仕事のため量があると喜ばれるようです。

▼昼食のお茶

缶・ペットボトルのお茶など、お弁当の数分ご用意されるとよいでしょう。

▼折りなどの手土産

上棟式では元来、上棟式が終わった後に、建築に関わる関係者などと直来(なおらい)をする事が一般的でした。しかし、無事棟上げが終了したお礼として、職人さんや建築関係者に祝宴を開き、食事やお酒をふるまうことに代わっていきました。今では、車で移動する人がほとんどなので、祝宴でアルコールを振る舞うこともなくなり、祝宴自体をせずに、その代わりとして、食事やお酒を持ち帰ってもらうようになったことから手土産を用意するようになりました。

手土産をご準備される場合は、現場作業者人数分の準備をします。

祝宴の代わりとして、折りとお酒(小ボトルのお酒、缶ビール、ミニワインなど)をセットでご準備される場合や、お菓子やおつまみ系とお酒のセットの場合などさまざまです。

▼御祝儀

のし袋に「御祝儀」と書き、下段はお施主様の名字を書きます。御祝儀は棟梁をはじめとする現場作業者に渡します。

上棟式と一言で言っても地域ごとで違いがあります。当店では、上記のような内容で執り行うことが多いですが、それ以外でご希望があればお聞かせください。

上棟からマイホームが日ごとに形になっていき、ワクワクすることと思います。上棟という日が素晴らしい日となるようスタッフ一同心を込めてお手伝いさせていただきます。