「使いやすい」が、キレイを持続。 

使いやすい収納なら片付けることが楽になります。

家族の成長を見越した収納力なら、モノが増えても想定の範囲内。

いつまでもスッキリを維持できる収納プランを目指しましょう。

まずは、使いやすい収納をつくること。

収納場所が決まったら、次はどんなカタチで収納するのかを考えていきます。たとえばフックにかけるのか、棚に並べるのか、箱に入れてしまうのか・・・。自由設計なら、「適材適所」な収納スペースの確保はもちろん、しまうモノに応じた使いやすく効率的な収納のカタチを選ぶことができます。

1. 片付けしやすい収納の基本

出し入れにストレスを感じさせない収納は、スッキリ片付いた快適な暮らしの基本になります。収納するモノの使用頻度や形などで、理想的な収納方法も変わります。その基本を理解して家族の一人ひとりが本当に使いやすい収納のカタチを実現しましょう。

使用頻度による収納のカタチ

●よく使う

→目線からおへそまでの間に収納

 男性:床から100~160cm程度

 女性:床から95~145cm程度

→扉を開けて引き出しを出すという、

 2重3重の動作は禁物。

 ワンアクションで収納できるように

●時々使う

→軽いモノは上に、重いモノは下に収納

●滅多に使わない

→押入や納戸に出し入れしやすさを考えて収納

奥行による収納のカタチ

●奥行き15cm

→コップ、調味料、文庫本、CD、DVDなど

●奥行き30cm

→食器類、重箱、食材容器、洗剤、本、書類、トイレットペーパー、ティッシュストックなど

●奥行き45cm~50cm

→鍋、すし桶、TVボード、ポリ容器、扇風機、掃除機、思い出の品、ペットボトルストックなど

●奥行き60cm

→スーツケース(縦)、スポーツバッグ、かぶと、お雛様、ヒーター、ホットカーペットなど

●奥行き90cm~100cm

→季節の寝具、スーツケース、衣装ケースなど

2.家族の成長を想定した収納計画

家族は何人で、どんなライフスタイルや趣味を楽しみたいのか。さまざまな角度からイメージして収納プランに反映したいものです。せっかくの自由設計なのですから、各部屋に収納をひとつずつ作って安心していてはもったいない。10年後20年後の暮らし心地は、収納いかんで大きく違ってくるのです。

≫新築時

以前の住まいから引っ越したばかりで、この時が生涯でいちばんモノが少ない時と自覚しておきましょう。新居も広くなり、新しい生活がはじまるにしたがって、新しく必要なモノも増えていきます。お子さまのいるご家庭は、まだお子さまも小さく人数も少ないはず。その分モノも少なく済んでいると思いますが、子どもの成長にともないモノは2倍に増えるといわれています。この時の収納スペースには、かなり余裕があっていいのです。

≫10年後

新築当時は幼かったお子さまも、すっかり大きくなって自立心も旺盛なはず。趣味や習い事やクラブ活動などで必要なモノがどんどんと増えていく年頃です。さらには、お子さまの数も増え、家族がにぎやかになっているかもしれません。家族揃って休日はキャンプに出かけたり、バーベキューを楽しんだりと、かさばるモノが増えるのもこの頃の特長です。

≫20年後

お子さまたちもすでに大人の仲間入り、もう子ども部屋には収まりきらないほどモノがあふれているかもしれません。ご主人がゴルフを始めたり、子育てから解放された奥さまが新しく習い事をはじめられるのもこの頃が多いはず。10年後から20年後のこの時期が、生涯でもっとも家の中にモノが多い時と思って間違いありません。4人家族で持ち物のアイテム数は平均して4,000個といわれています。収納プランの成否が試される10年です。

ずっとキレイな我が家を維持するために。

新築当初はスッキリと収納できていたのに、生活していくうちにモノがあふれてしまう・・・。そんな残念な結果にならないために、普段から心掛けておきたいことがあります。基本は「要らないモノを家の中に持ち込まない」と思いながら生活すること。そして、できるだけ頻繁にモノをダイエットすることです。

モノと上手に付き合う方法

●要らないモノは持ち込まない

●後でか片付けよう、一応取っておこう、何となく置いておこうと思わない

●何が収納してあるか常に把握する

●2、3年に一度、モノをダイエットする